ToC
Alibaba DirectMail
DirectMail
は、Alibaba Cloudが提供するメール送信のマネージドサービスで管理に手間のかかるメール送信
の機能を
安定的にスケールを確保した形で提供されるクラウドサービスです。
AWSで言うところのSES(Simple Email Service)
に対応する機能で、2020年8月現在、インターナショナルサイトアカウントでは
Alibabaの3つのリージョン(杭州、シンガポール、シドニー)にて利用できます。
DirectMailサービスの利用開始
DirectMail
は、初期状態では利用できません。
利用には、Rootアカウントで利用許諾を行いサービスの利用開始を行う必要があります。
利用料金が気になるところですが、2020年8月現在はPay-As-You-Go (PayAs)
の従量課金だと1000メールあたり0.29USD
と
なっていました。また、はじめの200メールは無料なので、機能確認で使うレベルであれば、無料〜30円程度で概ねの確認はできるレベル
かと思います。
なお、3つのリージョンでDirectMailのサービスは提供されていますが、杭州リージョンで利用するためには個人認証が要求されます。 今回は個人認証の情報登録が不要なシンガポールリージョンを利用しました。
Emailドメインの作成
DirectMailで利用するEmailドメインを登録します。
DirectMailのダッシュボードのEmail Settings
> Email Domains
から New Domain
を選択して
登録対象のドメインを登録します。
登録の際には、会社のドメインではなくサブドメインを作成することを推奨します
との注意書きが表示されていたので、
今回はexample.tokyo
のサブドメインであるm.example.tokyo
として登録しました。
Emailドメインを登録すると次にDNSへのレコード登録が必要になります。
DNS登録レコードは、下記の4つあります。
- [TXT] ドメイン所有の確認
- [TXT] SPF(送信ドメイン認証)レコード
- [MX] メールサーバーのMXレコード
- [CNAME] メールサーバーのCNAMEレコード
Emailドメインの登録直後は、To Be Verified
との表示になっています。
DNSへのレコード登録
DirectMailで登録を要求された4つのDNSレコードを登録していきます。
今回は、Alibaba DNSにドメイン登録のあるexample.tokyo
のサブドメインとして情報を登録しようと思います。
ROSでサクッと登録してしまいましょう。
参考のテンプレートも下記に参考までに記載します。
ROSTemplateFormatVersion: '2015-09-01'
Parameters:
DomainName:
Type: String
Description: Domain name
Default: example.tokyo
SubDomainName:
Type: String
Description: Sub Domain name
Default: m
OwnershipVerification:
Type: String
Description: Ownership Verification
Default: ''
SpfVerification:
Type: String
Description: SPF Verification
Default: ''
MxRecordVerification:
Type: String
Description: MX Record Verification
Default: ''
CnameRecordVerification:
Type: String
Description: CNAME Record Verification
Default: ''
CnameRecordHost:
Type: String
Description: CNAME Record Host
Default: 'dmtrace'
Resources:
OwnershipTxtRecord:
Type: 'ALIYUN::DNS::DomainRecord'
Properties:
RR:
'Fn::Sub': aliyundm.${SubDomainName}
DomainName:
Ref: DomainName
Value:
Ref: OwnershipVerification
TTL: 600
Line: default
Type: TXT
SpfTxtRecord:
Type: 'ALIYUN::DNS::DomainRecord'
Properties:
RR:
Ref: SubDomainName
DomainName:
Ref: DomainName
Value:
Ref: SpfVerification
TTL: 600
Line: default
Type: TXT
MxRecord:
Type: 'ALIYUN::DNS::DomainRecord'
Properties:
RR:
Ref: SubDomainName
DomainName:
Ref: DomainName
Value:
Ref: MxRecordVerification
TTL: 600
Priority: 10
Line: default
Type: MX
CnameRecord:
Type: 'ALIYUN::DNS::DomainRecord'
Properties:
RR:
'Fn::Sub': ${CnameRecordHost}.${SubDomainName}
DomainName:
Ref: DomainName
Value:
Ref: CnameRecordVerification
TTL: 600
Line: default
Type: CNAME
Outputs:
OwnershipTxtRecord:
Description: Ownership TXT Record Id
Value:
'Fn::GetAtt':
- OwnershipTxtRecord
- RecordId
SpfTxtRecord:
Description: Spf TXT Record Id
Value:
'Fn::GetAtt':
- SpfTxtRecord
- RecordId
MxRecord:
Description: MX Record Id
Value:
'Fn::GetAtt':
- MxRecord
- RecordId
CnameRecord:
Description: CNAME Record Id
Value:
'Fn::GetAtt':
- CnameRecord
- RecordId
Emailドメインの登録確認
DNSの登録後、5分から10分程度待つとDirectMailのサービスがDNSの登録状態を確認します。
確認処理が進まないときは、コンソール上でVerify
のリンクをクリックすると良いかもしれません。
DNSレコードの確認が完了すると、先程までTo Be Verified
と表示されていた各DNSレコードの状態が
Verification successful
とグリーン表示され、4つのレコードがすべて確認されると
Emailドメインの登録は完了となります。
メールの送信は次回に続きます。